大阪・関西万博でEHS講義
4月13日開幕の大阪関西万博まで後わずか。
昨日、オーストリアパビリオンのスタッフの皆さんにEHS(環境・健康・安全)の観点で講義をしました。
「安全第一」とは、口では簡単に言えますが、“きちんと理解して実行できるか”が、重要です。来場者が胸をワクワクさせ、せっかく楽しみに来てくれるのに、ケガしたり、事故が起きたりしたら嫌な思い出として残ってしまいます…
だからこそ、迎える側のスタッフは
・どんな場面にリスクがあるのか
・来場者の動向を読み何を準備をしておくか
・もしも災害が起きたらどう動くべきか
こういったことを事前にイメージしておく必要があります💪
「1つの重大事故の背後には、29の軽微な事故、そして300のヒヤリ・ハットがある」という「ハインリッヒの法則」の説明と災害事故事例、災害時にはどう対処すべきかの講義をしました。またケーススタディとして2件の大規模火災事例を選びディスカッションしました。
*1972年に118名の死者を出した“大阪難波で発生した千日デパート火災”
*1982年に33名の死者を出した“ホテルニュージャパン火災事故”
2件とも直接原因は客の不注意でありが、事前の危険予知と対策が出来ていれば被害はもっと最小限に留められたもの。ホテルニュージャパンの場合には、死者を出さずに済んだかもしれない案件です。
“ちょっと危なかった”とか“ヒヤッとした”という小さな兆候が思いもよらず、大きな事故に繋がります。「小さな気づきを軽視しない」「気になることは遠慮せずに共有する」これは本当に大事な事です。考えうる災害には火災の他、大規模地震、雷、雨における転倒など様々あります。
今回は特にオーストリア人には馴染みの薄い「大地震」「熱中症」について、その重要性をお伝えしました。事前の予備知識、何を予測してどう動くべきか、万一起きた場合の初動などです。オーストリアパビリオンのスタッフの全員、とても真剣に耳を傾けてくれて、おおいに議論しノウハウを共有できました。
世界中からの来場者が、安全・安心で万博を楽しんでくれますよう楽しみです!